ファン投票1位の古性が制覇――。
大阪・関西万博協賛GⅠ「第67回オールスター競輪」の決勝戦は8月18日、平塚競輪場で行われ、古性優作(33=大阪・100期)が優勝。賞金6100万円(副賞含む)と「KEIRINグランプリ2024」(12月30日、静岡競輪場)の出場権利を獲得した。
古性のオールスター競輪優勝は21年以来、2回目。GⅠ優勝は23年10月の寛仁親王牌以来、7回目となった。
決勝VTR スタートで古性が出て、窓場―古性―松井―郡司―新山―佐藤―守沢―渡部―真杉で周回を重ねる。残り2周で新山―佐藤―守沢―渡部が上昇して窓場を抑えると、打鐘で一気にペースを上げて主導権を握る。窓場が5番手をキープして松井は7番手。松井は捲り不発。バック捲った窓場を佐藤がけん制するも外に持ち出して伸びた古性1着、窓場が2着。新山が3着に粘り込んだ。
神山以来25年ぶりのファン投票1位でV
戦いの前の予想では北日本ラインは4車、松井-郡司の地元勢、単騎で強い真杉がいて、古性は断然の人気とはならなかった。しかし、終わってみれば自らスタートを取り、同期の窓場に余裕で続き最後はズバっと突き抜ける。着差以上に実力を見せつけた。
「ファン投票1位で勝てれば気持ちいいと。凄くうれしかったです」
今年はビッグレース6大会全てで決勝進出を果たしているが、6月地元の高松宮記念杯を含め、わずかにVは届かなかった。それでも抜群の安定感で賞金ランキング上位をキープ。「GⅠを取ってグランプリに出る」との当初の目標通り、初のGⅠVを飾った思い入れのあるオールスターで今年初のGⅠタイトルを獲得した。
同期・窓場の仕掛けに乗り差し切った
インタビュー中、何度も出てきたのは同期の窓場のことだった。「競輪学校の時から千加頼は目標で、少しでも追いつけるようにと思ってきました。一緒に走れてめちゃめちゃうれしかったです」。窓場の強さを何度も称えた。自身も「今回はひらめくことがあって修正できたのは良かったです」とさらに強くなるための手応えをつかんだ。
オールスターファン投票1位での優勝は1999年の神山雄一郎以来になる。レジェンドへの領域に近づいてきた。「千加頼がこれからも近畿を引っ張ってくれると思うし、今後も一緒に走って後ろから勝つ姿を見たい」。最強・近畿ラインが復活を果たし、残りのGⅠ戦線でも主役を務める。(緒方 泰士)
◇古性 優作(こしょう・ゆうさく)1991年(平3)2月22日生まれ、大阪市出身の33歳。私立清風高卒。11年7月プロデビュー。通算成績は1072戦337勝。通算取得賞金は10億7089万円。主な優勝は第64、67回オールスター(21、24年)、グランプリ2021(21年)、第37、38回全日本選抜競輪(22、23年)、第73、74回高松宮記念杯(22、23年)、第32回寛仁親王牌(23年)。1㍍68、77㌔。血液型O。
◆次走 優勝した古性優作と3着の新山響平は富山記念(29日~9月1日)、2着の窓場千加頼は小松島FⅠ(28~30日)。